BEC

【アビタス】USCPA受験体験記③ ~BEC受験編~【勉強法・試験攻略】

今回はBEC(Business Environment & Concepts)についての受験体験です。

※本記事は、前回のAUD受験編からの続きとなります。

本記事の受験体験記は、「①受験準備編②AUD受験編③BEC受験編④FAR受験編⑤REG受験編⑥試験結果まとめ」の順番に書いています。

BEC受験直前期

受験直前期の学習

2017年8月15日にAUDを受験後、3rd Window(2017年7月1日~9月10日)までの間でBEC受験をすべく、即座にBECの学習を開始しました。

結果的にAUD受験後から、3週間後と時間を空けずに受験するため、かなりメンタル的に追い詰められていた期間でした。

AUD学習前にBECは3週間ほどかけて一通り学習していたため、AUD受験後にMCを再度復習(約2週)、TBS対策(2週)、WC対策、模試受験、AICPAリリース問題の順に学習を進めました。

個人的には、内容が面白く、比較的に理解もしやすかったのですが、「唯一WCがある科目であること」、「新試験制度になりTBSが追加されたこと」などから、個人的に最も心配していた科目です。

重要論点を暗唱(WC対策)

BECの試験対策する上で、一番大変だったのがWC(Written Communication)対策です。

最初、BECのWC対策をするときに、どうやっていいかよくわからず、学習方法について、正直悩みました。WC対策の結論としては、回答の文章の骨組みを予め決めておき、重要論点を暗唱する作戦をとりました。

USCPA受験前にフィリピン留学していたこともあり、ビジネス英語やIELTSのWrittingで多少なりともビジネス・アカディミック英語に慣れていたので、基本的な英文対策は行いませんでした。

WCでの回答する際の文章構造(Introduction, Body, Conclusionで何を書くか)の確認をして、アビタス社の重要論点(111論点)の暗唱を行いました。尚、実践演習の例題は2、3週確認した程度でした。

論点集の暗唱の僕の具体的なやり方は、以下の通りです。英単語の覚え方と一緒で復習する回数を重ねることで自然と内容が覚えられるように工夫しました。

また補足すると、一言一句を暗記するのではなく、キーフレーズと重要論点の説明する際の骨組みを暗記するように心がけて行いました。

  1. 重要論点集のキーワード・キーフレーズにマーカーを引く
  2. 1日に111論点を1週することを目標に通読・音読
  3. 1週目~3週目は暗記を目標としない
  4. 覚えにくい論点は、論点のタイトルに印を付けておく
  5. 覚えられない論点は、3つ程キーワードを書き出してストーリーで覚える
  6. 直前期から論点集の質問を見て、口頭で回答できるレベルにする

模擬試験

2017年9月3日に模擬試験を受験したのですが、試験本番が2017年9月8日だったため、試験本番1週間を切った状況での模擬試験となりました。

一般的に試験本番前の1ヶ月前には模擬試験を受けて、その結果により、プロメトリックセンターの予約をするかどうか決められた方が無難です。よい子は真似しないでね!

模擬試験の感想は、TBSが明らかに簡単でした。WCに関しては、一通り、WCを対策している途中での模擬試験受験でだったのですが、簡単な印象を受けました。

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参考までに模擬試験 v10を受験したサマリーと比較してみると以下のようでした。受験者の平均が70.77点であることからも他の科目の受験者全体の平均点(FAR 42点、AUD 58点、REG 56点)と比べ、非常に平均点が高めとなっています。

残念ながら、BECについては、難易度(特にTBS問題)は本番との乖離がありそうです。このあたりは、今後のVer11.に期待ですね。

  • 僕の点数:89点
  • 受験者全体の平均点:70.77点
  • 合格者の平均点:74.48点

【BEC】総まとめ

【BEC】特徴

BECの概要・特徴は別記事にまとめました。学習する上で重要なポイントについても記事にまとめてあるので是非ご確認ください。

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TBSへの対策については、以下の記事を参照ください。

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ここでは、上記記事から結論だけ抜粋します。BECのTBSでは以下を念頭に置いて、学習を進めるのがおすすめです。

  • 重要論点(Area Ⅱ,Ⅲ,Ⅴ)は徹底的に予備校のTBS問題の演習( 2~3週)して、不明点がなくなるレベルまで対策をしよう!
  • Area Ⅰ,Ⅳは、主にMC及びWC対策を重点的に!TBS問題のApplicationレベルの問題の問題(MCレベル複合問題)に備えよう!

【BEC】学習方法

学習方法は以下の通りです。途中でAUDの学習を挟んでいます。

  1. アビタス社の講義動画を1.2~1.5倍速で視聴 (テキストに書込)
  2. チャプター毎にMCを演習
  3. MCの2週目は間隔が極力1週間以内となるように復習
  4. MC2週完了し、AUDの学習・受験が終わった後でBECのMCを再度復習
  5. MC3週完了した時点で、TBS問題に着手
  6. テスト本番までにMCを平均4回転、TBS2回転を演習
  7. TBSが1回転した段階で徐々にWC対策を開始(テキスト熟読+重要論点の暗唱)
  8. 試験本番5日前に模擬試験(テスト直前に復習1回)
  9. 模擬試験後、AICPAリリース問題はMC/WC 3年分を2回演習

【BEC】学習量・学習時間

学習時間を確認するとかなり念入りにWC対策に時間を割いて、対策をしていました。

学習量 学習時間(h)
講義 動画40h 35
テキスト復習 26
MC 2200問(3.7回転) 118
TBS 100問(2.0回転) 57
WC対策 テキスト1冊 51
模擬試験 4h 11
AICPAリリース問題 4年分 17
合計 315

学習時間は合計で315時間でした。別記事で学習時間を258時間と試算していますが、AUDを途中で挟んで復習に再度時間をかけたことやWCの対策を念入りにやったことからまあまあ妥当な学習時間であったかなと思います。

以下、Togglで記録した生データを投稿しておきます。

Togglで記録したBEC学習時間
Togglで記録したBEC学習時間①
Togglで記録したBEC学習時間②
Togglで記録したBEC学習時間②

【BEC】試験の感想

MC問題

実際に試験を受けた驚いた点が、ITの分野からの問題です。ITの分野からがかなり突っ込んだところの問題が頻出していました。僕は応用情報技術者試験を2016年に合格しており、またシステムエンジニアとして働いていたのですが、初耳というような問題が散見されていました。

僕の場合では、内容はセキュリティや最先端のITトレンドからの出題が多くありました。アビタス社のテキストでは完全に手薄になっているところから、本番では出題されているように感じます。

逆にIT分野でアビタス社の扱っていた基本問題は僕の場合では皆無でした。MCではIT分野で比較的に多く失点してしまったと思います。

恐らくIT業界じゃない人は、MCのIT問題は結構な確率で失点すると思います。本番で頻出の論点が、予備校はテキストブック化できてないのが現状だと思います。アビタス社のテキストでは、ITの部分で、結構ページ数もあり、MC問題も比較的多いのですが残念ですね。

IT分野以外は、ほぼアビタス社の扱っているMC、TBS、AICPAリリース問題をやれば対応できそうな問題でした。

TBS問題

TBSの問題が残念ながらアビダスのTBSの問題と類似していませんでした。普通にアビタスの模擬試験より難しかったです。

また、「おまえはFARの問題だろ」というTBS問題に直面し、意気消沈しました。AUDと同様にここで失点してしまったと思います。※AUDの悪夢の再来(泣)

また、TBSについても、2017年より新規に追加されているため、予備校各社の対策が遅れている点も否めないです。TBSを確実に高得点するのは、単純にMCをたくさん回しても正直にいって難しい印象です。

WC

TBSが終わって残り時間40分で、WC3問をギリギリに書き上げて終了。WC3問は、アビタスの模範解答をちょっと短くしたレベルの内容を書いて、問題なく終了しました。

WC対策として、重点論点111の暗唱を行っていましたが、これがダイレクトにWCの問題を解くときに活きました。

直前で勉強して良かったと思ったのは、間違いなくWC対策ですね。受験して、「WCを対策せずに合格できる人はかなり少ないではないかな」と感じました。

WC対策は以下の記事をご確認ください。

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時間配分

BECはFARやREGと比べ、比較的に時間があるはずだったのですが、僕の場合、時間はぎりぎりまで使い切りました。

MCはフラグをつけたところを念入りにしっかりと再確認し、TBSは念入りに資料を読み込みながら進めました。時間配分を予想していた以上に、TBSに時間を使ってしまい、WC3問には40分しか残すことが出来ませんでした。

アビタス社の推奨する時間配分通り、MCは解けましたが、TBSでは想定していた以上の時間を使って回答しました。DRSはBECにはないのですが、参照資料が多く資料の読み込みでかなり時間を使いました。

  • Testlet 1: 約41分(MC31問×80秒)/ 残り時間 3時間19分
  • Testlet 2: 約41分(MC31問×80秒)/ 残り時間 2時間38分
  • Testlet 3: 約48分(TBS2問×24分)/ 残り時間 1時間50分
  • 休憩(15分)
  • Testlet 4: 約48分(TBS2問×24分)/ 残り時間 1時間2分
  • Testlet 5: 約60分(WC3問×20分)/ 残り時間 0時間2分

【BEC】試験の結果

Score 85点で合格しました。点数から察するとIT関連のMCとTBS問題(FARっぽいの)で取りこぼしたものの、他のMCとTBSで大きく失点していなかったのではと思います。MCとTBSでそこそこ失点していると思うので、WCでそれなりに得点できていたのではないかと思います。

BEC試験結果
BEC試験結果

【BEC】試験攻略のポイント

最後にBECを攻略する上での重要ポイントについて、再掲しておきます。

  • WC対策を絶対やる!できれば重要論点の暗唱!
  • 5つの出題範囲で苦手分野を作らない!
  • FARとAUDの知識をフル活用!(FARっぽいTBS問題注意)
  • 管理会計が苦手な人はあえて簿記2級の回り道!
  • TBSでは重要論点(AreaⅡ, Ⅲ, Ⅴ)は徹底的に演習
  • AreaⅠ,Ⅳは主にMC及びWC対策を重点的に!
  • IT分野での失点はある程度覚悟しましょう!

 FAR受験編へ

9月8日にBECを受験後、2017 (Q4) testing Window内でボリュームのあるFARとREGを同時に受験すべく、休む間もなくFARの勉強を開始しました。

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