BEC

【USCPA BEC】Written Communication(WC)対策 その2 ~ 米国主要予備校のストラテジー~【日本人WC得点率】

f:id:yosso-cpa:20180221175615p:plain

BECのWC(Written Communication)対策 第2弾です!

米国主要予備校のストラテジーが公開しているBEC対策には、どういったものがあるのかを取り上げたいと思います。

アビタス社やTAC社の教材を使っている受験生は、BECのWC対策はバッチリかと思うが、ここでは、インターネットで公開している予備校、大手サイトからの情報を元にどのようにBEC WCにアプローチすべきかをまとめてみよう!

日本人のWCでの平均得点率(2013年)

まず始めに、2013年と少し古いデータになるが、以下を確認してください。日本人がWCで取れている点数はわずか10%しかいません。WCの全体に占める配分の15%の内で、1.5%しか得点できていないことになります。

NASBA report in 2013
NASBA report in 2013

これは結構衝撃的な数値ではないでしょうか?

USCPAを受験する人は比較的英語力がある層(ちなみに2013年の受験者の平均年齢は33.4歳)が受けているはずなのですが、全く得点が取れていません(泣)

さすがに白紙のまま出しているとは考えにくいので、IntroductionとConclusionを書いて(コピーして)、本文に1~2文書いているとすると、それで10%くらいの得点ではないでしょうか。

10%しかWCで得点できていない場合、残りのMCとTBSで約87%(=73.5÷85)ほど取らなければいけない計算になります。

やはりWCはしっかり対策をして、少しでもここで点を獲得しておかなければ、BECをPASSするのは難しいでしょう。

参考にした予備校・サイト

参考にした予備校及びサイトについて、以下に記載しておきます。

I Pass the CPA Exam

ROGER

GLEIM

BECKER

Surgent CPA Review

I Pass the CPA Exam

BEC WC対策で最も有名なサイトはこちらのサイトです。

“CPA Exam Written Communication Tips: 7 Steps toward Success”

AICPAでは、前回の記事で述べたとおり、Organization・Development・Expressionの3点を採点基準と上げています。

一方、I Pass the CPA Examでは以下の7点を採点ポイントとしているので要点を確認してみましょう。

※リンク先で動画でも説明がされているので、是非、視聴しておこう。

  1. Complete sentences
  2. Use of Standard English
  3. Relevance
  4. Clarity
  5. Be Concise
  6. Good Organization
  7. Properly formatted with introduction and conclusion

上記の7つのポイントについて、次のタイトルから説明をします。

1. Complete sentences: Avoid Bullet Points and Charts

「 箇条書き、番号リスト、図・表、文字の省略を使うのはNG」で文は完全な文で書きなさいということである。

2. Use of Standard English: Stick to Standard Business Writing Format

ビジネス英語を使い、「文を短く、シンプルに、簡潔に要点を述べる」ことがポイントとして述べられている。

語句の使用法、スペリング、適切な文法を含め、プロフェッショナルな英語が受験者には求められる。

ちなみに、本サイトでもAICPAのHPと同様に以下の本を参考図書として紹介されている。

The Elements of Style, Fourth Edition

The Elements of Style, Fourth Edition

3. Relevance: Aim to Stay “On Topic” vs be “Correct”

一定数のWCの回答はランダムに選ばれて人により採点がされるが、ほとんどのWCの回答は機械により自動採点される。この際、トピックに関する概念が正しいかどうかは問われない。

トピックから外れない(Stay on Topic)ようにしなければならない。エッセイの中で、トピックのキーワードを使用するようにし、単純に質問文の一語一語コピーして減点されないように注意しよう。

詳細、例、定義を提示して、主題に沿った知識を記載すれば、試験に合格するだけには十分である。

WCでは、内容が正しいかどうかはよりは、トピックから外れないことが何よりも大切です!質問文から丸々コピーはNGなので、質問文を元に簡単にリフレーズしよう!

4. Clarity: Include Elaboration and Summary

回答にあたり各パラグラフは「アイデア(idea)や主張(position)をサポート」または「回答を要約(e.g. in conclusion)」していなければならない。

5. Be Concise: Less is More

必要以上は書かない。

6. Good Organization: Structure Your Answer Before Writing

シートに基本的なアイデアを書き出す。Beginning、Body、Conclusionがあることを確認しよう。

目的や意図についての概要から書き出し、Introductionがトピックに合うように質問をリライトしよう。

次に続くパラグラフは概要をサポートするかとうか確認し、他の文としっかり繋がるようにして、最後のパラグラフで要点を要約しよう。

ここでの論理構成をしっかりした文章を作るために始めに全体の構成を書いてアプローチをすることがおすすめである。
但し、僕の場合は、試験本番でシートにメモしている時間はありませんでした。時間がある方は、始めに全体構想くらいはキーワードで書いた方がいいかもしれません。

7.Manage Your Time

タイムリミットに注意し、十分な時間をそれぞれのWC問題に割り当てよう。

1問あたり約15分(可能であれば20分)を割り当てられるように、タイムマネジメントに注意してMC・TBSを解くようにしましょう。
試験前のWCの対策をしている時にも、15分くらいと時間を区切って練習しておくのがおすすめです。

Roger

Rogerの公表している5つのWC対策(Tips)は以下のとおりです。

  1. Use proper spelling, grammar and Standard English
  2. Don’t use bullet points, abbreviations, charts or graphs
  3. Write clearly, concisely and use complet sentences
  4. Stay on topic
  5. include keywords in your answers

上記は全て同じ内容ですね。

GLEIM

GLEIMの公表している6つのWC対策(Tips)は以下のとおりです。

  1. Know the content of the BEC section
  2. Know the content of the other CPA Exam sections
  3. Know the general writing criteria
  4. Know your time limit
  5. Practice writing your responses
  6. Don’t stress too much

こちらも特に真新しいことは言及していないようだ。

BECKER

残念ながら、BECKERからは直接的にBECのWC対策についての情報は公開されていませんが、「効果的なビジネス英語のスキル」について、記事になっていたのでリンク先をご紹介しておきます。

Skills for Effective Writing in Business

また、キーワードだけ以下に記載しておきます。BECの試験には直接的な内容ではないですが、全体的にビジネス英語全般で参考程度という感じです。

  1. Know why you are writing
  2. Know your audience
  3. Present important points first
  4. Be clear and concise
  5. Use simple, specific language
  6. Avoid Jargon
  7. Don’t Hedge
  8. Use the Active Voice
  9. Guide your reader
  10. Strong Ending
  11. Rest and Review your document
  12. Don’t rely on spell check
  13. Proofread

Surgent CPA Review

40分超のYouTubeが公開されているので、ご興味がある方はご視聴ください。前半がWCの採点基準から対策について、後半から個別Topicについて扱っています。ちょっと長すぎるので僕は最後まで見れませんでしたが・・・

最後に

米国主要予備校でWC対策について、一通り見てみると、大体同じことを言ってます。もちろん、正規のReview Courseではしっかりとした講義が行われていると思いますが、基本的なWCのストラテジーはどこも似たようなものだと思います。

AICPAの採点基準をしっかり押さえ、基本的なWC対策のストラテジーを確認して、予備校各社のWC対策でしっかりと準備をしましょう。